ブラック企業を辞めたら人生終わると思っていた話|20代の転職体験談
私がブラック企業から本気で逃げたいと思ったのは、20代前半のころです。辞めたい気持ちは何度もありましたが、そのたびに「ここで辞めたら次はない」「すぐ逃げる自分を雇う会社なんてない」と考えて動けませんでした。22歳から29歳まで、ブラックな環境に何度も追い詰められながら、遠回りを繰り返して転職で立て直すまでの話を、正直に書きます。
💡 この記事で伝えたいこと
ブラック企業を辞めたいと思う気持ちは逃げではありません。実際に離れてみて初めて見える「普通の働き方」もあります。
22歳、空調会社のはずが実態は派遣だった

22歳のとき、空調の整備会社だと思って入社しましたが、実態は人材派遣でした。教育はほとんどなく、派遣先の社員に何度も頭を下げながら仕事を教わる毎日でした。
とくにつらかったのは出張続きの時期です。1カ月半ほど出張先で働き、週6勤務が当たり前でした。休みの日も給料は出ませんが家には帰れず、ホテルで体を休めるだけでした。時間外労働は100時間を超えていたと思います。
別の出張先では、毎晩のように飲みに連れて行かれました。23時に解散して、翌朝7時集合です。キャバクラやスナックにも連れて行かれ、ラーメン屋で吐いたこともありました。こんな環境が当たり前だと思い込もうとしていましたが、体は正直で、限界が近いのは自分が一番わかっていました。
「辞めたら経歴に穴が開く」──その恐怖が、私を縛っていた
決定的だったのは、丸亀駅近くの出張先での夜です。休み前の日、先輩1人にスナックへ誘われて飲んでいました。お互い酔っていたのですが、何かで相手の気分を害したらしく、面と向かって「お前しね」と言われました。
自分の年齢の倍以上ある人からそんな言葉をぶつけられて、ただ怖かったです。その後も罵倒が続き、スナックのママが強く止めていたのを覚えています。店を出たあと、閉館した美術館の壁にうずくまり、鞄を抱えながら2時間ほど泣いていました。
翌朝、ホテルでグロッキーのまま人事に電話し、「昨夜こういうことがあって、もう無理です。辞めさせてください」と伝えました。帰る途中の駅のホームでは、このまま飛び込んだら楽かもしれないと考えるほど追い詰められていました。
本社に戻ると、「ここで辞めたら次どうするの」「君には期待していた」と引き止められました。
💡 いちばん苦しかったのはここ
会社そのもののつらさだけでなく、「辞めたら次がない」という恐怖が、最初の一歩を止めていました。
結局、退職ではなく別の派遣先に移ることになりましたが、正直に言うと引き止められた言葉より、自分の中の恐怖の方が一度は勝っていました。1年足らずで辞めたら、履歴書に空白が生まれる。次の面接で「すぐ辞める人間だ」と思われたら、もう雇ってもらえないかもしれない。その恐怖が、最初の一歩を止めていました。

20代のうちはポテンシャルを評価してくれる企業が驚くほどたくさんあります。
苦しい事情をしっかり説明できれば、それを理由に不採用にする会社ばかりではありません。
移った先では初めて休憩が取れて、定時で帰れて、人として扱われる働き方を知りました。転職について相談できる人もできて、次を考える視点が初めて持てました。
その頃、CMで見かけたdodaにとりあえず登録してみたこともありました。ただ当時の私はボロボロで、面接どころか自分をうまく売り込めなかった。書類の段階で落ちて、そのままdodaの利用をやめました。
25歳、転職サイトで探した会社も別の意味でブラックだった


その後、手取り15万円前後では結婚も遊びも難しいと感じ、25歳で転職しました。転職サイトで求人を探しましたが、派遣求人が多く混ざっていて、派遣以外で探した結果、自動車部品のプレス工場に入社しました。
ただ、入ってみると別の意味で厳しい職場でした。夜勤では本来2〜3人でやる作業を1人で回し、プレス5台を見なければならない状態でした。残業しても「指示していない残業だから給料は出せない」と言われる一方で、欠品は許されませんでした。
設備も危険でした。能力が足りないクレーンでコイル材を持ち上げていて、改善を申し入れても動きません。実際にクレーンから煙が出て材料が落下したこともありましたし、無理な構造のまま使っていた装置が横転したこともありました。労災が多い理由が、現場にいるとよくわかる職場でした。
本音を書いたら報復されて、もう無理だと決めた
その会社では、外部に渡す満足度アンケートがありました。社内では確認しないので、思っていることを書いてほしいと言われました。私はそれまで抱えていた不満を、できるだけ正直に書きました。
すると後日、社長に呼び出されました。そして「そんなに不満を持っている人員にボーナスなんてあげたくない」と言われ、ボーナスをほぼカットされました。危険な現場にも、残業代が出ないことにも耐えてきたのに、返ってきたのはこれでした。
その通知を受けたとき、なんでこんな人の下で働かないといけないんだと強く思いました。ちょうど子どもが生まれる時期でもあり、このままでは家族を守れないとも感じました。翌日、何度相談しても夜勤をやめさせてくれなかった上司に退職したいと伝えると、返事は「そうかわかった」の一言でした。
有給が1カ月半残っていたので全部消化したいと伝え、1カ月半働いてから退職しました。妻はペーパードライバーだったので、子育てを考えると愛知より神戸の方が暮らしやすいとも感じていて、この退職をきっかけに神戸へ移る決断をしました。
29歳、dodaにリベンジ登録して初めてうまくいった
dodaを使うのはこれで2回目でした。22歳のとき、ボロボロな状態で登録したら書類の段階で落ちて、そのまま使うのをやめた。あのときは自分がうまく動ける状態じゃなかったと思います。今度こそエージェントサービスをちゃんと活用したい、という気持ちがありました。
初回の面談は40分ほどで、翌日には質の高い求人が約20件届きました。医薬品製造やお菓子製造など、それまで考えたことのなかった業界についても、書類添削と並行して詳しく説明してもらえました。「給料の高い順に応募する」という戦略を一緒に整理できたのも、一人では出てこない視点でした。
神戸に土地勘がなかったので、妻の実家から通えるか、神戸で工業系の仕事は何があるかといった生活面からも相談に乗ってもらえました。雇用保険を受けながらの動き方まで教えてもらえて、以前のような手探りの転職とはまったく違いました。1社の担当者に絞って動いたのは、転職と育児が重なって複数のやり取りを管理する余裕がなかったからですが、その担当者が親身だったので結果的にそれで十分でした。
最終的に医薬品製造の仕事へ転職でき、入社時点で年収は約50万円上がりました(約380万円から450万円)。その後も昇給が続き、今では「この職場ならお金で困ることはない」と感じられています。苦しい環境からただ逃げただけではなく、生活を立て直す転職がようやくできた感覚でした。
初めての給与明細を見たとき、逃げじゃなかったと気づいた
転職後、初めての給与明細を受け取ったとき、しばらく何も言えませんでした。今まで手取りでこんな額は見たことがなかった。このお金で、普通に生活できる。そう気づいたとき、ようやく「逃げじゃなかった」という言葉が自分の中から出てきました。
当時の私は、辞めたら負けだと思っていました。すぐ辞める自分はダメで、どんなに苦しくても働くのが当たり前だと思い込んでいました。でも今振り返ると、あの考え方はかなり危うかったです。
正直、あんなに我慢する必要はなかったと思います。もっと早く動いてよかった。でも、遠回りした経験があったから、今の環境のありがたさも本気でわかるようになりました。だから全部を無駄だったとは思っていません。
💡 今の私が言えること
壊れるまで耐えることより、ちゃんと離れて立て直すことの方がずっと大事でした。
もし今、ブラック企業で「辞めたいけど逃げになるのでは」と悩んでいるなら、自分を責めすぎないでほしいです。壊れるまで耐えることより、ちゃんと離れて立て直す方がずっと大事だと、今は確信を持って言えます。
もう限界なら、先に会社を離れる相談先を使っていい


ここまで読んで、「転職活動より先に、まず明日の出社を止めたい」と感じた人もいると思います。実際、私も限界のときは、落ち着いて次の会社を探す以前に、その場から離れることの方が先でした。
そういう状態なら、退職代行のような外部サービスを使うのは大げさではありません。自分で連絡するのがきつい、引き止めが怖い、話すだけで動悸がする。そんなときは、無理に一人で抱えない方がいいです。
ここでは相談先を1つに絞るなら、私は退職代行Jobsのような「まず会社と距離を取ることに強いサービス」を先に使うのがわかりやすいと思います。とにかく今の職場とのやり取りを止めたい人には、その方が行動しやすいからです。
落ち着いて次を探すなら、転職エージェントも使った方がいい
会社を離れる目処がついたあとや、まだ在職中でも動けそうなら、次は転職エージェントを使った方がいいです。私自身、一人で手探りだった転職より、相談しながら進めた転職の方が明らかに立て直しやすかったです。
ここで転職エージェントも1つに絞るなら、私はウズウズが合いやすいと思います。20代で経歴に自信がない人や、短期離職が不安な人でも相談しやすいタイプで、自分を責めすぎている段階の人ほど相性がいいからです。
まだ転職するか決め切れていなくても、外に相談先を持つだけで見える景色は変わります。今の会社しかないと思い込んでいるときほど、先に「離れる相談先」と「次を探す相談先」を分けて持っておくと動きやすいです。



転職エージェント(特に20代特化のUZUZなど)は、あなたが定着して初めて報酬が発生する仕組み。つまり、『あなたが幸せに働き続けること』が彼らのゴールなんです。だからこそ、今の悩みにも本気で向き合ってくれます。
よくある質問
❓ 在職中でも転職活動できますか?
できます。私も在職中に動いた時期がありましたし、収入がある状態の方が焦って決めにくいです。エージェントなら日程調整も助けてもらいやすいので、消耗している人ほど一人で抱えない方が進めやすいです。
❓ 短期離職だと転職市場で不利になりますか?
不利になることはありますが、それだけで決まるわけではありません。何がつらくて、次は何を重視するのかを整理できれば伝え方は変わります。自分一人で不安なら、エージェントに言い方を相談するのがおすすめです。
❓ 転職サイトとエージェント、どちらがいいですか?
ブラック企業から抜けたいなら、私はエージェント寄りです。
求人票だけでは見えない部分を相談できますし、土地勘や働き方の不安まで含めて話せるからです。孤立した状態で探すより、かなり気持ちが楽になります。
また、転職サイトは求人を掲載することで利益を得るサービスなので、似たようなブラック企業に入社してしまう可能性も否定できません。






