ボーナスもらってすぐ辞める5つの手順|気まずくならない転職術
ボーナス(賞与)は受け取りたい。でも、もらってすぐに辞めると伝えるのは気まずいし、転職先を待たせるのも気になる。そんなふうに迷うと、いつ動けばいいのか決めにくいですよね。
ボーナスを受け取ってから退職を伝えること自体が、すぐに違法になるわけではありません。支給後に一律で2週間待つ決まりもありません。まずは会社の支給・返還条件と、転職先がいつまで待てるかを確かめましょう。
まずは支給条件を確認し、退職・入社の日程と、ボーナスを待つ場合の収入を順に考えていきましょう。
ボーナス後の転職で、まず支給条件を確かめる

「査定期間(ボーナスの評価対象となる期間)は働いたから、もらえるはず」と思っていても、支給日に在籍していることが条件の場合があります。会社がボーナスのルールを定めた「賞与規程」で見たいのは、いつまで在籍すればよいか、金額をどう決めるか、退職予定者に別の条件があるかの3点です。
支給日まで在籍すれば対象になるか
賞与規程に「支給日に在籍する社員へ支給する」とあれば、その前に退職すると対象外になることがあります。査定期間を働いていても、必ずもらえるとは限らないのです。振込日と規程上の支給日が同じかも見ておきましょう。
有休(年次有給休暇)中も在籍は続きますが、ボーナスの対象になるかは会社の条件によります。人事には「この退職日と有休の予定で、ボーナスの対象になりますか」と、自分の日程を伝えると話が進みやすくなります。
前年と同じボーナスが出るとは限らない
ボーナスは、会社の業績や勤務状況によって金額が変わることがあります。査定期間にどれだけ在籍したか、欠勤や休職をどう扱うかなど、計算方法は会社ごとに違います。
私も以前の自動車部品の工場で、ボーナスが最低額になった経験があります。減額の理由や、法的に問題があったかまでは確認できていませんが、前年の金額をそのまま見込めるとは限らないと感じた出来事でした。
今年いくらもらえそうか分からないときは、人事に賞与規程の見方を聞いてみてください。説明と契約書・明細が食い違えば、その点も確認しましょう。金額が分かるまでは、満額を当てにして退職日を決めない方が安心です。
退職予定者の減額・返還条件も読む
退職予定者の減額や、受け取った後の返還について、別の条件がないかも見ておきましょう。ただし、規程に書いてあれば、どんな減額や返還請求も認められるわけではありません。退職を伝えると必ず減額される、と決まっているわけでもありません。
大阪労働局の説明(Q13)でも、業績や適正な査定で金額を決める場合と、支給時期・金額が決まっている場合は区別されています。会社が自由に減額できる、という意味ではありません。減額を告げられたら、どの規程に基づき、どう計算したのかを聞いておきましょう。
説明に納得できなければ、規程や明細、やり取りの記録を持って総合労働相談コーナーへ相談できます。賃金不払いなどが疑われるときは労働基準監督署、返還請求でもめているときは弁護士も相談先になります。
ボーナス後に転職するなら、退職を伝える日を逆算する

ボーナスをもらってから動こうと思っていても、入社日が先に決まると、引き継ぎや有休の時間が足りなくなることがあります。支給条件を確認できたら、次は「いつ入社したいか」から日程を考えましょう。
選考は支給前から進め、入社希望を早めに伝える
求人探しや面接は、ボーナスの支給前から進めて構いません。選考中から入社希望を共有し、内定が出たら具体的な日付を相談する流れです。選考にかかる時間は企業ごとに違うので、気になる求人があれば早めに動いておくと相談の余地が生まれます。
内定が出たら、承諾する前に入社日を相談しましょう。早く来てほしい企業では、ボーナスの支給まで待てないこともあります。全体の日程を考えるときは、転職活動の期間と入社までの逆算方法も参考にしてください。
退職日・最終出社日・有休日を分けて組む
入社したい日が見えてきたら、次の3つを分けて書き出してみてください。
- 退職日:今の会社との雇用契約が終わる日
- 最終出社日:出社して働く最後の日
- 有休を取る日:退職日までの勤務日のうち、有休で休む日
有休を消化してから退職したい場合は、会社の休日を除いて何日休めるかを確認し、退職日までに収まるように日程を組みましょう。会社への申出期限や、引き継ぎに必要な日数も合わせて考えます。
たとえば、夏のボーナスを受け取り、引き継ぎと有休を経て秋に入社する流れです。ただし、会社と調整できることが前提になります。有休の残りや引き継ぎの量、年末年始などの休業日によって変わるので、自分の勤務カレンダーで確かめましょう。
「申入れから原則2週間」と「支給後に待つ期間」は別
厚生労働省の説明では、契約の終了日が決まっていない働き方では、退職を申し入れてから原則2週間で雇用契約が終了します。ボーナスの支給日から2週間、という意味ではありません。就業規則の手続きも見ながら、引き継ぎや有休を含めた日程を相談しましょう。
契約社員など、契約期間が決まっている人は扱いが異なります。途中で辞めるにはやむを得ない事情などが必要な場合があり、1年を超える契約で勤務開始から1年が過ぎた場合などには例外もあります。自分の契約に当てはまるかは、労働相談窓口で確かめてください。
ボーナスを待つと入社日に間に合わないなら、入社日をずらせるか相談するか、待たずに転職するかで迷うと思います。そのときは、ボーナスだけでなく、次の1年に受け取る収入で比べてみましょう。
ボーナスを待つ方が得かは、同じ12か月の収入で比べる

今のボーナスを逃すのは、もったいなく感じますよね。一方で、早く入社すれば新しい月給を受け取る回数が増えます。比べたいのは、同じ期間に受け取る今の会社と転職先の月給、そして両社のボーナスの合計です。
転職先の初回賞与を先に確かめる
求人票に「賞与年2回」とあっても、入社してすぐに満額もらえるとは限りません。査定期間に在籍していなかったり、働いた月数で計算されたりして、初回は少額や対象外になることがあります。試用期間の扱いも会社ごとに確認が必要です。
採用担当者には、希望入社日を伝えて「最初のボーナスはいつ、どのくらいもらえそうですか」と聞いてみましょう。提示年収に含まれる賞与が保証額か見込み額かも確認し、労働条件通知書・雇用契約書や賞与規程と照らし合わせます。まだ金額が分からなければ、賞与ゼロでも生活できるか計算しておくと安心です。
月給と両社の賞与を足す比較例
4月1日から翌年3月31日までの12か月で比べてみます。ここでは、税金や社会保険料が引かれる前の月給を、今の会社は25万円、転職先は30万円とします。仕事の空白期間はなく、毎月満額を受け取り、各社の賞与条件を満たす架空の例です。
| 収入の内訳 | 4月に入社 | 賞与を待ち7月に入社 |
|---|---|---|
| 現職の月給 | 0円 | 25万円×3か月=75万円 |
| 転職先の月給 | 30万円×12か月=360万円 | 30万円×9か月=270万円 |
| 現職の賞与 | 0円 | 6月分40万円 |
| 転職先の賞与 | 期間内合計60万円 | 期間内合計15万円 |
| 12か月の合計 | 420万円 | 400万円 |
この例では、4月に入社する方が20万円多くなります。待てば今の会社から40万円のボーナスを受け取れますが、その分、転職先でもらう月給の回数とボーナスが減るためです。月給や賞与の条件が変われば、待つ方が多くなることもあります。
表は額面の比較です。税金・社会保険料・残業代・手当・引越し費用は含めていません。1年の合計だけでなく、次の給与や賞与が入るまでの生活費も確かめておきましょう。
賞与だけで残るかを決めない
収入の見通しが立ったら、次の仕事で何を変えたいかも考えてみてください。私は29歳のとき、dodaを使って自動車業界から医薬品製造へ転職しました。知らなかった業界の説明や書類添削に助けられ、入社時の年収も前職より上がりました。

今回のボーナスに加えて、次の職場でどんな仕事をしたいかも比べてみてください。収入と日程が合っていても、無理なく続けられそうかは大切にしたいところです。
ボーナス後の退職・転職希望日を、どう伝えるか

日程が見えてきたら、転職先と上司に希望を伝えます。最初から全部決まっている必要はありません。希望する日と、まだ相談が必要な部分を分けて話しましょう。
転職先には、希望日とまだ決まっていないことを伝える
転職先には「引き継ぎがあるため、○月○日の入社を希望しています。退職日はこれから相談する予定です」と伝えられます。ボーナスの支給を待ちたいことも、日程の相談に必要なら添えて構いません。
希望日と、まだ決まっていない退職日を分けて伝えると、相手も日程を考えやすくなります。希望日が難しければ、いつなら入社できるかを聞き、先ほどの収入比較も使って考えてみてください。
上司には、退職日と引き継ぎの予定を示す
上司には「○月○日での退職を考えています。引き継ぎについて相談させてください」と、希望日を伝えるところから始められます。今の仕事の進み具合や残っている作業をまとめておくと、引き継ぎの話もしやすくなります。
強く脅される、有休の相談が進まないなど、話し合いが難しいときは労働相談窓口を頼ってください。伝え方に迷う場合は、退職の伝え方と引き止めへの返答例も参考になります。
求人探しと入社日の調整を相談したい20代へ

「希望の時期に入社できる求人を、一人で探せるだろうか」と迷うなら、転職エージェントに相談する方法もあります。すでに担当者がいる人は、ボーナスの支給日と入社希望を伝えるところから始めてみてください。
今の会社の賞与条件は人事へ、減額や返還のトラブルは労働相談窓口へ。求人探しや転職先への入社日の相談は、エージェントが窓口になります。聞きたいことに合わせて相談先を選びましょう。
UZUZ:職歴の伝え方や面接準備を相談したい人
短期離職など、これまでの職歴をどう説明するかで迷っている第二新卒の20代には、UZUZが候補になります。公式の支援の流れでは、面談や書類添削、面接対策のほか、条件面の相談や退職交渉の助言を紹介しています。
相談するときは、希望する仕事とボーナスの支給日を伝えてみてください。希望する入社時期に合う求人があるか、退職から入社までをどう進めるか、一緒に整理できます。希望日に入社できるかは応募先との調整になります。
第二新卒エージェントneo:仕事選びから相談したい人
「次はどんな仕事を選ぼう」と迷っている20代には、第二新卒エージェントneoも候補です。公式の支援案内には、仕事選びの相談、求人紹介、履歴書作成、面接対策、入社条件の交渉が含まれています。
面談では、やってみたい仕事と入社したい時期を伝えます。ボーナスを待ちたい事情も相談できますが、どこまで待てるかは応募先によって変わります。利用をやめたいときは、担当者へ連絡できます。
利用前に向き不向きを確かめたい方は、第二新卒エージェントneoの評判と利用条件を参考にしてください。
まとめ|ボーナス後の転職は、条件・日程・収入を確認する
ボーナス後に転職したいなら、まず受け取れる条件を確かめ、入社したい日から引き継ぎと有休の日程を考えましょう。支給を待つか迷ったときは、ボーナスだけでなく、同じ12か月に受け取る収入で比べると判断しやすくなります。
最初は、賞与規程と有休の残日数を確認するところからで十分です。内定がある人は、承諾前に入社日と初回賞与を相談しましょう。体調を崩している場合は、ボーナスよりも受診や休養を優先してください。
