ハローワークで失業保険を申請する流れ|求職申込み・持ち物・認定日まで解説
「書類が足りなくて、何度も行くのは避けたい」「受付では何と言えばいいの?」。初めて失業保険を申請するときは、窓口へ行く前から迷うことが多いものです。
聞き慣れない制度の言葉が続くと、何から手をつければよいのか分からなくなります。
まずは、住んでいる住所を担当するハローワークを調べ、受付時間と持ち物を確認することから始めましょう。
当日は受付で「退職したので、失業保険の手続きをしたい。初めてです」と伝えれば、必要な窓口へ案内してもらえます。
この記事では、厚生労働省とハローワークの公式案内をもとに、来所前の準備から当日の手続き、説明会、認定・入金までを行動する順番で説明します。必要書類と窓口での伝え方、その後に確認する日程が分かり、次にすることを決められます。
ここでは、主に65歳未満で退職した方が受ける、雇用保険の「基本手当」(一般にいう失業保険)の手続きを扱います。
行く前に、担当のハローワーク・受付時間・持ち物をそろえる

書類が足りず、何度も窓口へ行くことになるのは避けたいものです。まずは行く場所・時間・持ち物の3つを確認し、離職票が届いているかも確かめましょう。
住んでいる住所を担当するハローワークへ、平日の日中に行く
失業保険の手続きは、自分の住所を担当するハローワークで行います。職場に近い窓口や、家からいちばん近い窓口が担当とは限りません。厚生労働省の所在地一覧から地域のハローワークを探し、担当する住所を確認してください。
開いている時間は原則、平日の月〜金曜日の8:30〜17:15です。祝日・年末年始は閉まっています。初回は仕事探しの登録と書類の確認に時間がかかるため、厚生労働省は8:30〜16:00の来所をおすすめしています。16時は全国共通の受付締切という意味ではありませんが、余裕を持って行く目安になります。
夜間や土曜日に職業相談を行う窓口でも、その延長開庁時間には雇用保険の手続きはできません。出発前に担当窓口の公式案内で、雇用保険の受付場所と時間を確認しましょう。
離職票・本人確認書類・写真・振込口座をそろえる
離職票が届いていて、マイナンバーカードを持っている場合は、次の書類を準備します。離職票は「1」と「2」の両方が必要です。
| 持ち物 | 準備する内容 |
|---|---|
| 離職票−1・離職票−2 | 会社から届く、退職理由・賃金等を記載した申請用書類 |
| マイナンバーカード | 個人番号と本人の確認に使用 |
| 顔写真2枚 | 6か月以内。縦3cm×横2.4cm |
| 本人名義の預金通帳 | 振込先の金融機関・口座番号を確認できるもの |
複数の離職票がある場合は、すべて持参します。離職票−1には氏名や口座番号などを記入しますが、個人番号欄は来所してから本人が窓口で記入します。離職票は、会社が発行する「退職証明書」とは別の書類です。振込に使えない金融機関もあるため、口座や通帳の扱いが分からなければ担当窓口へ確認してください。
写真は、正面を向いた胸から上が写る「正面上三分身」で用意します。
ただし、初回の申請と、その後の失業保険を受け取るための手続きのたびにマイナンバーカードを提示する場合は、写真を提出する必要はありません。
初回の申請だけマイナンバーカードを提示すれば、写真を省略できる、という条件ではありません。写真を省略するなら、以後の認定日にもマイナンバーカードを忘れないようにしましょう。
マイナンバーカードがない場合は、個人番号を確認する書類と、本人を確認する書類を組み合わせて持参します。
- 個人番号の確認:マイナンバーが記載された住民票など
- 本人の確認:運転免許証など、所定の顔写真付き書類1種類
- 所定の顔写真付き書類がない場合:公的医療保険の資格確認書・児童扶養手当証書など、認められる異なる2種類の原本
手元の書類が個人番号や本人の確認に使えるか不安なら、書類名を控えて担当のハローワークへ確認すると安心です。マイナンバーカードを提示して写真を省略できる条件に当てはまらない場合は、写真2枚も準備してください。
電子の離職票を受け取った場合は、マイナポータルに届いた離職票ならスマートフォンなどの画面提示で手続きできます。会社からメールなどでPDFを受け取った場合は、印刷して持参します。
マイナポータルに届いた離職票を閲覧・印刷できなくなった場合は、窓口で写しを受け取れます。マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類を持参して相談してください。
離職票がまだ届かない場合は、まず会社に発行の手続きと発送状況を確認しましょう。それでも届かないときは、住所を担当するハローワークへ、離職票が未着であることを伝えて相談してください。書類が届くまで、必ず何もできないわけではありません。
離職票を後から提出する「仮決定」の扱いを設けている地域もあります。ただし、受付できる時期や持ち物は担当窓口で確認が必要です。たとえば大阪の未着時の案内にある「離職日の翌日から数えて12日目以降」は地域の案内なので、全国共通の日程として使わないでください。
病気や育児などですぐ働けない場合
通常の申請を進める前に、働けない状態を窓口へ伝えましょう。基本手当は、働く意思があり、すぐに働ける状態で仕事を探している人のための制度です。
病気・けが、妊娠・出産、3歳未満の子の育児などで働けない状態が30日以上続く場合は、働けるようになってから基本手当を受け取るために、受給できる期限を延ばす手続きの対象になり得ます。
「今は働けない」と伝え、受給期間の延長に必要な書類と申請時期を相談してください。無理に通常の求職手続きを始める必要はありません。
当日は、受付で目的を伝えて登録と書類提出を進める

初めての窓口では、どこへ行き、何と伝えればよいのか迷うこともあります。受付で退職後の手続きに来たことを伝えれば、必要な窓口へ案内してもらえます。制度の名前や順番をすべて覚えなくても、案内に沿って登録と書類提出を進められます。
受付で「失業保険の手続きに来ました」と伝える
受付では、「退職したので、失業保険の手続きをしたいです。初めてです」と伝えれば大丈夫です。持参した離職票があることも伝えると、目的が分かりやすくなります。離職票が届いていないなら、そのことを最初に知らせてください。
仕事探しの登録をする窓口と、雇用保険の書類を確認する窓口への案内は、ハローワークによって異なります。窓口の名前を頼りに自分で順番を決めるより、受付の案内に従いましょう。不足書類や確認事項があれば、初日にすべて完了しないこともあります。
仕事探しの登録をして、離職票などを提出する
案内された窓口で、希望する仕事やこれまでの職歴などを登録します。この仕事探しの登録を「求職申込み」と呼びます。失業保険は再就職を目指す人を支える制度なので、給付の申請にもこの登録が必要です。受付に来る前から、この言葉を知っている必要はありません。
登録は来所してからでもできます。事前にインターネットで求職情報を入力する方法もありますが、ネットで仕事探しの登録を済ませても、失業保険の受給手続きまで完了するわけではありません。登録済みの場合は、そのことを受付で伝えてください。
続いて、窓口の案内に沿って離職票などを提出します。雇用保険に加入していた期間や退職理由、いま働ける状態かなどが確認されます。ハローワークが基本手当を受けられる条件を満たしているか確認し、受給資格を決めることが「受給資格の決定」です。
- 雇用保険の加入期間の原則:退職前2年間に12か月以上
- 倒産・解雇や、契約が更新されないなど所定の理由に当てはまる場合:雇用保険の加入期間が退職前1年間に6か月以上で、基本手当を受けられる場合がある
- 1か月の数え方:単なる在籍月数ではなく、賃金の支払対象となった日数・時間などで確認する
「1年働いていないから対象外かも」と自分で判断せず、離職票をもとに確認してもらいましょう。離職票の退職理由が実際と違うと感じる場合は、窓口でその事情を伝え、退職理由を確かめるために必要な資料も、窓口で相談してください。加入期間の数え方は、雇用保険の受給条件の記事でも説明しています。
帰る前に、説明会・認定日の案内と持ち物を確認する
初回の手続き後は、説明会や次の来所日の案内を確認します。特に大切なのが、仕事を探している状況や働いた日などを申告し、失業していたことの確認を受ける「認定日」です。
- 説明会:いつ・どこで・どの方法で説明を受けるか
- 認定日:日付・来所時間・持参する書類は何か
- 追加の提出:不足している書類と、提出する期限はあるか
日程がその場ですべて決まるとは限らないので、まだ案内されていない日程は「いつ、どのように確認するか」まで聞いておくと安心です。渡された案内に印を付け、スマートフォンの予定にも残しましょう。仮決定で進めた場合も、後日の書類提出と指定された日程を忘れないようにしてください。

申請したときは緊張して、説明がなかなか頭に入りませんでした。担当の方が書類にボールペンで補足を書き込みながら説明し、そのメモを渡してくださったので、とても助かりました。
申請後は、説明会で日程を知り、活動と記録を進める

申請が終わっても、次の予定や必要な活動が分からないと戸惑うものです。説明会で自分の日程と申告方法を確認し、応募や職業相談の記録を残しましょう。すぐに振り込まれない期間も、活動や指定日は案内に沿って進めます。
説明会で、活動する期間・回数と申告方法を知る
説明会では、失業保険を受ける間の決まりと、認定日に申告する方法を確認します。案内されたしおりや筆記用具などを用意し、指定された日時・方法に従って説明を受けてください。実施方法や書類を受け取る時期は、担当窓口の案内で確かめます。
ここで使う主な書類は、受給資格や支給に関する内容が記載された「雇用保険受給資格者証」と、活動や働いた日などを書く「失業認定申告書」です。次の認定日までの、どの期間に何回活動が必要かを、手元の日程表と照らして確認しましょう。
- 活動の期間・回数:自分は、いつからいつまでに何回必要か
- 申告書の書き方:応募・相談、アルバイトや手伝いをどう記入するか
- 次の日程:認定日の日時と、その日に持参するもの
説明を聞いても分からない部分は、申告書の該当欄を指して質問すると伝わりやすくなります。「働いた日を書けばよいのか」「この相談は活動に数えられるのか」など、実際に書く場面まで確認しておきましょう。
最初の7日間と、その後の支給されない期間を知る
倒産などの会社都合と、正当な理由のない自己都合では、支給対象になる時期が異なります。図で自分の流れを確認しましょう。

待期は、受給資格が決まった日から、失業している日が通算7日に達するまでです。退職日の翌日から自動的に7日を数えるものではありません。
自己都合でも、正当な理由が認められれば給付制限がない場合があります。懲戒解雇は図の「会社都合など」に含めません。離職理由はハローワークが判定します。
図の「支給対象」は入金日を示すものではありません。給付制限中にも認定日が指定されることがあります。給付制限中だから認定日に行かなくてよい、と自己判断しないでください。
給付制限の期間が変わるケース
- 離職日の違い:正当な理由のない自己都合退職は、給付制限が原則1か月(2025年4月1日以降の離職)です。2025年3月31日以前の自己都合離職は原則2か月です。
- 3か月になる場合:離職前5年間に、正当な理由のない自己都合離職で2回以上、受給資格決定を受けている場合、または懲戒解雇された場合です。
- 教育訓練による解除:2025年4月1日以降に受講を開始した対象の教育訓練等を、離職前1年以内に修了した、または離職後に受講している場合は、給付制限が解除される制度があります。
すべての講座が解除の対象ではないため、受講した・受講予定の訓練を担当窓口へ伝えてください。自分の給付制限の期間と、支給対象となる日が始まる時期も確認しましょう。
応募や職業相談を行い、働いた日も記録する
認定日までには、求人への応募や職業相談などを行います。認定のために確認される、実際に仕事を探した行動が「求職活動実績」です。たとえば、次のような活動が該当します。
- 求人に応募する
- ハローワークで職業相談・職業紹介を受ける
- 許可・届出のある民間職業紹介事業者などで、職業相談・職業紹介を受ける
求人情報を眺めただけ、求人サイトに登録しただけでは、原則として活動実績にはなりません。相談を利用する場合も、登録だけで終えず、実際に相談・紹介を受けた内容を記録しておきましょう。
求職活動の回数は、日程表で指定された期間内に数えます。原則2回以上ですが、基本手当の最初の支給に向けた期間は原則1回以上となるなど、扱いが異なります。給付制限のある人も、自分の案内に書かれた対象期間と必要回数を確認してください。「毎月2回」や「初回は必ず1回」と一律に覚えるより、自分の日程に合わせることが大切です。
活動とあわせて、アルバイトや手伝いをした日も、その都度記録します。あとから思い出そうとすると、短時間の仕事を忘れやすいためです。記録は2つに分けておくと、申告書に転記するときに迷いません。
| 記録すること | 残しておく内容 |
|---|---|
| 応募・職業相談など | 日付、応募先・相談先、活動内容 |
| アルバイト・手伝いなど | 働いた日、時間、仕事内容、収入額・支払日 |
収入がなかった仕事や短時間の手伝いも、申告が必要になることがあります。「少額だから」「まだ入金されていないから」と省かず、仕事内容を窓口に伝えて記入方法を確認してください。
認定日に申告し、支給対象となる分の振込を確認する

認定日に行けばその場でお金を受け取れるのか、気になるところです。認定日は申告書を提出して失業していたことの確認を受ける日で、支給対象分の振込はその後です。窓口へ行く日と口座に入る日は分けて考えましょう。
申告書と受給資格者証を持ち、指定日に行く
認定日は原則4週間に1回です。指定された日時に、申告書と受給資格者証を持参してください。その他の持ち物は、手元の案内で確かめましょう。
- 失業認定申告書:対象期間の活動・就労などを記入する
- 雇用保険受給資格者証:受給資格や支給内容が記載された書類
- 写真を省略した場合:マイナンバーカードも持参して提示する
申告書には、対象期間に仕事を探した活動と、働いた日・収入などを記入します。初回に失業状態や就労を申告する期間は、受給資格が決まった日から認定日の前日までです。以後は原則として、前回の認定日から今回の認定日の前日までを申告します。
働いた日をいつから書くかと、応募・相談を何回行うかは、別々に確認しましょう。活動の回数は説明会の案内で、申告する日付の範囲は申告書と認定日の案内で確認します。特に初回は、書き始める日が分からなければ窓口へ聞いてから提出してください。
ハローワークが申告内容を確認し、失業していたことを認めるのが「失業認定」です。指定日に行けない事情があるときは、事前に担当窓口へ相談してください。認定日を変更できる理由や証明書類には決まりがあるので、「次の日に行けばよい」と自己判断しないことが大切です。
認定後の振込を確認し、次の認定日まで記録を続ける
失業認定を受けると、支給対象となる日数分が指定口座へ振り込まれます。入金は通常、認定日から5営業日ほどが目安です。土日祝日を含めると、おおむね1週間になりますが、金融機関などによって前後します。認定日にその場でお金を受け取るわけではありません。
待期や給付制限が終わった翌日に、自動的に入金されるものでもありません。支給対象となる日について認定を受け、その後に振込が行われます。初回は対象日数が少なくなることもあるため、入金額が想定より少ないときは、受給資格者証の支給日数などを確認してください。
認定が終わったら、次の認定日まで、引き続き求職活動と働いた日などを記録する流れです。受給中は次の3つを続けて確認しましょう。
- 次の認定日を予定に残す
- 応募・職業相談と、働いた日・時間を記録する
- 就職が決まったら、次の認定日まで待たず担当窓口へ連絡する
基本手当を受けられる期間は原則、退職日の翌日から1年間です。申請が遅いと、支給日数が残っていても期間が過ぎて受け取れなくなることがあります。働ける状態なら、離職票などを準備して早めに手続きを進めてください。
まとめ|初回の準備をして、案内された日程を残そう
初めての申請で、書類の名前や窓口の順番が分からないのは自然なことです。制度の言葉を先に覚えようとするより、準備・当日・申請後・認定日の順に、今することを確かめれば進められます。
- 来所前:住所を担当する窓口・受付時間・持ち物を確認する
- 当日:受付で目的を伝え、案内に沿って登録と書類提出を進める
- 申請後:説明会で日程・活動回数・申告方法を確認し、記録する
- 認定日:指定日に申告し、認定後の入金と次の日程を確認する
まずは担当のハローワークを調べ、離職票が届いているか確認しましょう。当日は「退職したので、失業保険の手続きをしたい。初めてです」と伝えれば大丈夫です。帰る前に次の日程と持ち物を確認し、予定に残すところまでを初回の目標にしてください。
手続きの流れが分かり、受け取れる金額や日数も確認したい場合は、次の記事で自分の条件と照らし合わせられます。
